最近、ようやく、コロナが落着いてきましたが、コロナ期間中に、色々なライフスタイルが定着するようになって、様々な暮らしを模索する人が増えたように思います。
元々、コロナ前から、テクノロジーによって、人と直接会わずに仕事ができることはわかっていましたが、コロナにより、テレワークが定着したこともあり、大企業を中心として、新しい働き方ができる人が増えました。
これにより、子育て中の若い女性や、場所にこだわらずに働きたい若い世代にとって、優秀な人ほど、自由な働き方のできる会社を選択するようになっていますが、コロナが落着いたあとでも、その流れは、変わらないように思います。
最近、政府は、異次元の少子化対策などを打ち出しましたが、それには、女性が子育てをしやすい環境を作ることに加えて、収入が上がることが必要不可欠です。
元々、環境の良い田舎で子育てをしたいという人は多かったと思いますが、東京などの都市部にある会社に所属をしつつ、田舎で生活できるようになったことは、ポジティブな変化の一つだと思います。
収入の高い仕事が都市部に集まるのは、仕方のないことですが、その反面、都会で生活するコストは高いので、若者の多い東京ほど、少子化が進んでいるのは皮肉な現象です。
地方に住むほうが、生活コストの面から、結婚も子育てもしやすいのは事実ですが、それでも、収入の高い仕事が都市部に集中していることを考えると、その部分を解決して、都市部から、地方へ、人の流れをもっていくことが必要になります。
ただ、実際のところ、地方への移住は、ハードルが高く、一部のIT企業などでは、サテライトオフィスなどを作って、移住を促進しているところなどもあるようですが、全体から考えると、微々たるものなので、地方自体で、収入の高い仕事が生まれるのが一番の解決策です。
一時期、頓挫したインバウンドによる観光は、地方の活性化の一番の目玉と言える政策でしたが、再び、インバウンドで海外から人の流れができつつあるので、これから、5年ほどの間が、重要な期間になるように思います。
元々、観光業は、日本人を相手にするのがメインだったので、コロナ前の急激なインバウンドでは、ネガティブな側面もありましたが、これからのインバウンドは、その反省を活かすことができることと、色々なところで、経営者の代替わりが起きる時期になっているので、デジタルなテクノロジーを使いこなすことのできる世代が、今の時代にあった付加価値を作ることで、地方が活性化する可能性があります。
去年からの世界情勢を考えると、今年は、世界的に、景気が悪くなることが予測されていますが、徐々に、海外から人の流れができていることを考えると、助走期間として考えるには、ちょうどいい一年になる気がします。
日本は、世界でも有数の安全さがあり、清潔で快適で時間に正確なところは世界の中でも一番に誇れる部分です。
そして、日本に住んでいると、なかなか、気づきませんが、自然豊かな景観と、それによって、生み出される良質な水は、近海で捕れる魚だったり、野菜を育てることにもつながり、どこに行ってもおいしいものが食べられる多様な食文化は、大きな魅力です。
海外に旅行に行って、日本に帰ってくると、ほっとするのは、住み慣れた場所だという以上に、治安などの部分で安心感があるからだと思いますが、日本ほど、安全で、快適に暮らせる国は、なかなか、無いというのは、実感として感じます。
インバウンド需要に合わせて、すでに、地方への移住を考えている人もいるかも知れませんが、特に、地方に必要なIT人材などが、地方にある既存の事業を今の時代に合わせたものに、価値を刷新していく流れになると、長らく停滞している日本も変化していく可能性を感じます。
すでに、個人で、場所を選ばず、仕事のできる人も増えているので、そういう人を取り込むために、面白いことをする取り組みをする自治体などがあれば、どちらにとっても、メリットは大きいように思います。
ある程度、コミュニティの中で、必要最低限のルールさえ守れば、あとは、自由に、色々なことに挑戦することを許容できるような場所には、自然と魅力的な人が集まるので、地方の復活には、それを許容できるかどうかが分かれ目になっていくように思います。
昔から、長野県は、移住者に人気があるところですが、美しい自然に加えて、人を心地良く迎え入れるカルチャーがあるのが理由の一つなのかも知れません。
最近の変化の速い世の中にあって、何が正解なのか、答えのわかりにくい時代ですが、逆に、変化はチャンスだとも言えるので、自分の頭で考えて、面白いと感じる場所に積極的に出かけていくことで、時代の変化の流れに対応できるように思います。