4月に入り、すっかり、春の陽気になりましたが、暖かくなったことで、暖房を使う機会も減って、光熱費の節約になって、嬉しいと感じる人も多いと思います。

ここ数年は、世界情勢が不安定になっているせいで、光熱費の高騰が問題となっているせいで、できるだけ、光熱費を抑えたいという人が増えているように思います。

光熱費を抑えると言っても、冷暖房を使わずに、我慢した生活を送るのは、心身ともに、健康にも良くないので、できれば、我慢しなくてもいい生活をしたいものです。

最近は、気候変動の問題からも、住宅のZEH化を政府を上げて推し進めていますが、まだまだ、ZEHという言葉自体を知らない人も多いように思います。

ZEH(ゼッチ)(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは

https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/housing/ind

ex03.html

ZEHとは、ゼロエネルギーハウスの略ということですが、住宅の断熱性を上げることにより、省エネ化をした上で、太陽光発電により、家で使うエネルギーをプラスマイナスゼロにした住宅のことです。

ZEHにするメリットは、住み続けている間のエネルギーのコストがゼロになるので、光熱費を払う必要がないことが一番ですが、それと共に、断熱性の向上による健康へのポジティブな影響も大きいです。

断熱性の向上が健康に与える影響は、高齢化すると、より、顕在化します。

毎年、冬になると、ヒートショックで死亡したり、介護が必要な状態になるなど、健康被害が問題になっていますが、その大きな原因は、断熱性の低い家に住んでいることによるものです。

日本は、高齢化が進んでいるので、できるだけ、健康寿命を延ばすことが大きな課題となっていますが、その解決策として、断熱性の高い家に住むというのも、大きな解決策の一つです。

現状では、断熱性の低い家に住んでいる人が、断熱性を高めるというのは、なかなか、難しいものがありますが、それでも、お風呂をユニットバスに改装したり、既存の窓に内窓をつけたり、高性能な窓にリフォームすることでも、大きな違いがあります。

ただ、これから、住宅を建てる人は、できるだけ、断熱性の高い家に住むことは、将来における健康被害を防ぐ意味と、住宅の価値自体を保つことで、資産として残すことにつながるので、できるだけ、ZEHに近い基準の住宅を建てることをおすすめします。

ZEHにすることのデメリットとしては、コストが大きくなってしまうことが一番ですが、国の補助金などを利用することもできるので、光熱費がかからないことを考えると、長い目で見た時には、メリットのほうが大きいと思います。

特に、今は、家が余る時代なので、家の性能=資産としての価値として考えると、はじめにコストがかかっても、性能に優れた家を建てることで、資産として残すことに繋がります。

逆に、性能が低い家を建ててしまうと、内装などにこだわっても、時間が経つほど、価値が下がるので、長い目で見ると損をすることになります。

今までは、家を使い捨てのように考えられてきたこともあり、30年も経てば、住宅としての価値がゼロになるとも言われていましたが、これからは、資源を有効に活用するという意味でも、性能が高くて、価値が下がらない家を作ることが求められています。

日本は、気候的に、木造住宅は、長く住むのが難しいと考えられていましたが、実際のところ、築100年以上の古民家などが存在することを考えてみても、作り方次第で、100年でも200年でも、住み続けられる家を作ることは可能です。

昔の家が長持ちする理由は、柱や梁といった構造材が太くて丈夫なものを使っていたことと、風通しが良くて、人が住んでいる限りは、腐りにくいのが要因ですが、その分、断熱性能は低いので、今の家では、そういう家作りは、現実的ではありません。

ただ、現在は、住宅の建築技術と建材性能の向上から、昔とは違った住宅の作り方で、長持ちさせられるようになっています。

もちろん、昔の住宅の考え方にも取り入れられる部分はあるので、それを取り入れつつ、性能の高い家を作るのが一番、快適で、価値が高い家だと言えます。

ZEHのように、エネルギーを消費せず、健康的に暮らせるのなら、住宅にかかるコストは、すべてを価値として考えられるので(地球環境にとっても、価値が大きいです)、多くの人にとって、メリットがあります。

住宅は、資産にもなる時代なので、できるだけ、快適で、性能の高い家に住むことが求められていると思いますが、予算を考えるときには、まずは、性能を重視して、そのあとで、内装だったり、住宅設備だったりを決めていくのがいいでしょう。

コストは、家の建坪を小さくしたり、最も、安価な設備(コモディティな設備であるほど、安価になります)設備を選ぶことでも削れます。

内装の仕上げを自分たちで、DIYですることで、その分の作業費をなくすことなど、色々と工夫はできるので、できるだけ、性能にこだわりをもった家作りをするのが、重要になります。

春になって、暖房を使う機会は減りましたが、これから、夏になると、今度は、冷房を使うようになるので、光熱費の負担を考えた時には、性能の良い家に住むこと(温暖化の影響で、暑くなっているのも大きいです)が、家計にとっても、地球にとっても、やさしい生活となります。

住宅の性能は、住んでみないとわからないことも多いですが、最近は、ユーチューブなどで、プロがわかりやすく解説している動画などもあるので、そういうもので、勉強するのもおすすめです。